2006年10月29日

群馬大医学部の55歳女性不合格裁判について思うこと

おそらく再受験生の多くが注目していたであろう裁判の判決が先日出た。
その裁判とは、群馬大医学部を受験した当時55歳の女性が年齢を理由に
不合格になったのは不当だと訴えていたもの。

朝日新聞の記事

判決は「年齢により差別されたことが明白であるとは認められない、
として、女性の訴えは棄却」というものだった。

で、女性と同じように医学部への再受験を目指す者として、
一応、思うことを書いておこうと思う。
その点、自分は一種のステークホルダーであることも注記しておく。
長文&とりとめもない話になるかもしれないけどご容赦。


まず裁判について注意すべきは、今回の裁判の争点が
「年齢を不合格の理由とすることの是非」ではなく
「年齢が不合格の理由だったのか?」ということだった点だ。

これに対し判決では「年齢が理由だったとは認められない」というもの。
つまり「年齢差別はなかった」と言っているだけであって、
「年齢を理由に不合格にすること」を認めたわけではないということ。

それどころか「本来的には裁判所の審判権は及ばないが、年齢、性別、
社会的身分などによる差別があったことが明白な場合は審判しうる事柄だ」としている。

これは「年齢を理由にした不合格はNG」という意味にもとれるので、
結構、注目すべき点なのではないかと思う。


まあ裁判の争点が「年齢差別の是非」ではないので、
裁判についてはこれくらいしか意見はないのだが、
ついでに自分たちとして最も興味のある「年齢差別の是非」について。


まず、今現在、医学部への再受験を目指している俺としては、
やっぱり年齢差別はふざけるな!いうのが本音♪

でも、そういったものを抜きにして考えると
「今の社会の方向性から言って年齢差別は仕方ないかなぁ〜」
とも思う。悲しいけれど。


まず年齢差別を肯定する意見として
「再受験生に多額の税金を使うのは無駄」
「高齢の再受験生は医者になっても社会貢献できる期間は短い」
というものがある。

いわゆる効率重視の点からの意見である。

至極もっともであるが、実際のところ、どの程度お金がかかるのか
実は良く分からない。

一説には6000万とも8000万言われているけれど、私立の学費が6年間で
3000万前後だと考えると、6000とか8000という数字には高額な医療設備の
値段も含まれているのではいかとも思う。

まあ、設備の費用を持ち出したら、粒子加速器とか持ってる工学部は
どうなんねん!とか思ったりするが、何にせよ、それなりに高額な費用は
かかるのであろう。

(ちなみに俺がその点聞かれたら「それでも全力で頑張る」
 としか言えないのであるが)

話がそれたが、結局、対費用効果という理由を聞いて思うことは
「せちがない・・やっぱり、これも時代の流れかな?」ということ。


費用の件を言い出したら、国公立の大学は、どの学部も一人の学生を
卒業させるのに学費以上の費用を使っているはずで、逆に言えば
これこそが国公立大学の役目だったんじゃないかと思う。

が、しかし、国公立大学が独立法人化され、医療実績や論文実績を
問われるという時代の流れでは、対費用効果の悪い再受験生に対する
差別も仕方のないことかもしれない、と寂しく思う。


以前、予備校の某先生が「大学の入試問題が日本をかえる」と言っていた。

例えば、大学が思考力を求める入試問題を作れば、高校では思考力を
養う教育が行われ、同じように高校入試で思考力のある生徒を求める。
それは中学から小学生、つまり日本の教育を変え、結果日本を変える、
ということ。
(近頃話題の履修不足問題なんかその最たる例だろう)

もちろん効率や利潤優先の必要性は俺も認めるけれど、日本がもし本当に
再チェレンジ可能な、心の豊かさを持つ国を目指すのであれば、
大学に再受験生を受け入れる余裕や、懐の深さを持って欲しい。

そんなことを思っている。


でも・・・

年齢に対するペナルティーは仕方ないにしても・・・

せめてどの程度ペナルティーを課すかは、明示して欲しいよなぁ〜
まあ明示したら明示したで人権問題とか色々出てくるのだが^^
この記事へのコメント
前のふるやんさんのコメントから分かったんですけど、ふるやんさんもチャレンジャーですなあ。自由に生きていければいいですなあ。
僕もチャレンジャーなんですけど。
群馬の女性もチャレンジャーですなあ。
あの件はあまりよくしらないけど、はっきり言って年齢で落とされたのは明白で裁判官も人の子でその後にくるもっと違った問題を恐れたのでしょう。
Posted by YK at 2006年10月30日 20:01
>YKさま
あひは^^・・ばれましたか。はい。オイラはチャレンジャーです。
それもかなり無謀なので、パンチドランカー気味です^^
そのせいか人生とっても楽しいです♪
本当、これからも自由に生きていけたらいいなぁ〜と思います^^
Posted by ふるやん at 2006年10月31日 22:39
私立医学部の私学助成金はほとんどが年間10億円以上です。数十億なんてところもあります。今から6年くらい前の医学部受験雑誌(薄めの本)に千葉大医学部長のインタビュー記事が載っていて、それによると「国立でも私立でも、医師一人を育てるのに6000〜8000万の費用がかかっている。学費を払っているとはいえ多額の税金がかかっていることを謙虚に受け止め、よき医師になれるようがんばってほしい。」とありました。また防衛医科大学校も、医師国家資格不合格の際は、約8000万円の返償金を求められます(なお任官後9年以内にやめると返償金は5000万円なので、今は5000万円くらいかもしれませんが)。学生側の負担金の割合が多いか少ないかで、安くない国税が医師養成には使われていると推測できます。

夢を追いかけるというのは他人がとやかく言うことではありませんが、公務員にも年齢制限があるように税金の多額の投資である医学部にもある程度の年齢制限があることは当然でしょうね。あまり社会に優遇されていない一般市民としては。

群馬や筑波、反対の旧帝や熊本などある程度のリスクヘッジも可能ですし、30代ならば卒後も十分働く時間があるのですから、世間の批判を気にせずにがんばってください。
Posted by 昔の受験生 at 2006年11月01日 10:26
http://www.tmd.ac.jp/cmn/information/zaimu/17zaimushohyou.pdf
東京医科歯科大学の財務諸表です。5ページを見ると教育費が823529千円(約8億円)。これを歯学生、看護学生を無視して、「医学部100人×6学年=600」で割ると137万円/年。6年で823万円。授業料で「60万円×6年」収める事を考えると学生1人に税金1億はないですね^^ 勝手に歯学生、看護学生を無視してしまった事を考えるともっと少なくなる、というより1/3になると6年で教育費が274万円ですから授業料払いすぎですね(^^;)
Posted by take at 2006年11月02日 01:46
何事も金に換算したら、世の中つまらんなあ。
日本はもっと度量のある国、ある大学になってもらいたい。ひとり、ふたりでそんなこと言ってる大学はちいせえ〜〜〜〜〜〜
Posted by YK at 2006年11月02日 05:28
何事も金ではかると世の中つまんねえなあ。
日本は、また大学はもっと大きな度量をもってもらはないと。
ひとり、ふたり変わったのがいてもいいではないか。面白いではないか。総理も再チャレンジとか言っておるしなあ。
群馬ちいせい〜〜〜〜〜〜ちいせい。
Posted by YK at 2006年11月02日 05:42
すいませんなんか2度書いてしまいました。
Posted by YK at 2006年11月02日 05:45
>昔の受験生さま
なるほど〜千葉大の医学部長が言ってたんですね〜それは参考になります〜
応援もありがとうございます♪
まあ「夢を追いかける」というのは気恥ずかしいので、
俺的には「やりたいことやってる」だけです^^

>takeさま
細かい資料まで探していただいて・・ありがとうございます!
むむむ・・・こちらの数値もまた参考になります。
まあ表向き年齢差別はないことになってますから、
明確に他の学部と比べた資料などあるわけもなく・・・
また俺も詳しく調べたわけでもなく・・・難しいところです。
これからもよろしくです^^

>YKさま
おっしゃる通り!安倍総理の再チャレンジ支援に期待です^^
・・まあ冗談はさておき、確かに単一な集団はもろいもので・・・
いかに自分が大学に有益な存在になれるか?そしてそれを面接でみせられるか?
頑張りたいと思います^^
Posted by ふるやん at 2006年11月04日 00:53
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